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Thule Magazine vol.12 プロビーチバレーボール選手黒川 寛輝 ディランHiroki Dylan Kurokawa

近畿大学泉州高等学校2年時にビーチバレーボールを始める。同高校を卒業後は国士舘大学に入学。学生選手権準優勝を経験し、卒業後、しながわシティスポーツクラブとプロ選手として契約。1年目からジャパンツアーの表彰台に上がるなど、プロビチバレーボール選手としての今後の活躍に注目が集まっている。1998年11月16日京都府生まれ。

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目標に向かう過程で
直面する困難さえも
楽しむ

ビーチバレー選手になりたいと思ったきっかけ

-小学1年生から中学2年生までサッカー部に入っていて、バレーボールは中学3年生から始めました。バレーボールをやりながら、高校2年生からビーチバレーも始めたのですが、大学卒業まではバレーボールとビーチバレーボールのどちらか片方というわけではなく、両方やっていたんです。大学を卒業し、社会人になるタイミングでビーチバレーボール一本に道を定め、プロビーチバレーボール選手として活動をしています。ビーチバレーボールを始めたのは、兄が高校3年生の18歳のとき、ビーチバレーボールの全国大会で優勝したのを目の当たりにしてかっこいいなと感じたことからです。単純にそれでやりたいなと思いました。学生時代にバレーボールがすごく強かった兄の背中を見ていましたし、日々真剣に打ち込んでいる姿を見て僕も憧れていたんですよね。そんな兄の存在がバレーボールとビーチバレーボールを始めるきっかけになりました。

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学生時代はどんな生活をされていたのでしょうか

-高校時代は大阪の高校で寮生活をしながらバレーボール部として活動していました。夏になるとビーチバレーボールに切り替わる練習スケジュールで、1年の中でどちらも練習できる環境にいました。高校2年生の最後にアジア大会のアンダーカテゴリーに出たのですが、そのときの経験で将来的にビーチバレーボールをプロとしてやっていきたいと思ったんです。大学時代は東京の学校に進み、インドアのバレーボールでは関東の1部と2部を行ったり来たり。ビーチバレーボールの方は全国大会で2位、3位と上位までは行くけど優勝はできない状況が続きました。
大学2年生のときに、インドアのバレーボールで日本代表としてオリンピックにも出場したこともある越川優さん(※)にお声かけいただき、ワールドツアーに出場するきっかけを手にしました。だいたい3週間をかけて各国を転戦し、初めて世界の選手と試合をしたのですが、一番良い試合も一番悔しい試合もそのときに経験したんです。より強く上を目指そうと感じたきっかけにもなったシーズンですね。
※現在はV LEAGUE DIVISION2のヴォレアス北海道に所属

なぜプロの道を選び、しながわシティースポーツクラブを選んだのですか

-プロの道を選んだきっかけは、自分で決めて切り開いた道で勝負したいと思ったからです。小学校から大学まで僕は兄とまったく同じ道の進み方をしてきました。ずっと兄の背中を追いかけてきましたし、そう進むことを自分が選んでいたのですが、その反面、兄が作ってきた道の上を辿っている感覚も強くて。兄は現在会社の所属チームにいるのですが、自分が大学を卒業して社会人になるときには兄が示してくれた道に乗るのではなく、自分で決めた道で勝負したいと思ったんです。
そのときにビーチバレーボールに携わっている僕の知人がしながわシティスポーツクラブの方を繋いでくださり、新たな取り組みの一つとして僕とプロ契約をしてくださるというお話をいただきました。ポジティブでアクティブなしながわシティスポーツクラブに僕自身が興味を感じたこともあり、「ここでプロとして進もう」と決心したのが理由です。
社会人になってからもビーチバレーボール選手としてプレーする場合、大半は社会人チームに入り、会社で働きながらビーチバレーボール選手としてプレイをするという流れになります。そうすると会社で働くのと同じようにお給料が貰えますが、プロ契約は違う。当たり前かもしれませんが、プロは競技をすることに対してお金が発生するので、僕の場合は年俸制となります。社会人チームに所属する場合とお金を稼ぐ手段がまったく違う。競技に勝っていけば年俸が増えるし、負ければ減収。責任の重さもまったく違います。今はチームを背負っていると同時に、自分の人生の重大な責任を背負っている感覚があるので、その点も大学時代とはまったく違います。プロとしての契約がスタートする日も、なんだか気持ちが悪いくらい重圧がありましたね(笑)。プロ契約となった今、自分で価値を生まないと意味がないので、今までのように受動的でいるわけにもいきません。生活もかかっていますし、能動的に動かないとと感じているので、そういった意味で意識も大きく変わりました。

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早くから注目される中で、若手としての重圧はありましたか

-もちろんあります。以前、大先輩でベテランの清水啓輔さんとペアを組ませていただいたときに、ジャパンツアーで3位に入り、初の表彰台に上がったんです。そのときは「パートナーや相手がどんなにすごいキャリアを持つ先輩であってもゲームでは対等。同じ目線で戦わないとうまくいかない」と思って臨んでいました。勝負の世界なので年齢とかは関係ないんです。そんなことをどちらかが気にしてしまったらゲームにならないですし、勝負の世界で勝つためには必要ありません。
ただ、ゲームメイクはどうしたって先輩方の方が上手なので、僕は誰よりも必死に声を出すとか、しっかり挨拶をするとか、若手として当たり前のことをしっかりやれるよう心がけています。

海外での試合など遠征する機会も多いと思いますが、どんなスケジュールで臨むでしょうか

-ビーチバレーボールのゲームスケジュールは急に出てくるんです。「日本ビーチバレーボール連盟」のホームページに掲載があるのですが、僕たち選手は大会に出ることで「JVAオフィシャルポイント」というポイントを貯められます。ポイントを貯め、ポイントランキングを上げることでジャパンツアーに出場することができるんです。ジャパンツアーはランキング上位の選手が揃って出場する大会なので、そこを目指して戦っていきたいです。アジア競技大会に日本代表として出場することが現在の中間目標ですね。

上位8チームを目指して戦っていくうえで、戦略などはあるのでしょうか

-自身と近い背格好やサウスポーの選手がどう戦っているかを参考にしています。僕は世界水準では背が低いんです。体格差が生まれてしまう分、試合前に対戦相手の選手の研究はできる限りするようにしています。

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パリ五輪に向けて見据えているものはありますか

-パリ五輪には出たいと思っています。3年後という期間を考えた時に、時間があるようでない。急ピッチで大きなステップを踏む必要がある点が第一の課題です。僕の立ち位置を考えると、ペアリングも先輩方にお願いし、どんどん大きな大会に出て経験とポイントを貯めないといけません。アジア競技大会に出るための日本代表としてまず選ばれ、アジア競技大会で勝つこと、そしてやっとパリ五輪の道が見えてくるような順序です。アジア競技大会は来年なので、まずその前に日本代表になるために目の前の試合に勝つこと。日本からオリンピックに出場した選手はまだまだ数少ないので、僕もその一人になりたいです。

少し話はズレますが…オリンピックを目指すことを考えた時にビーチバレーボールはインドアのバレーボール以上に伸びる可能性があると思ったんです。インドアのバレーボールよりも幅広い能力が必要なので、プレーする側も観る側も楽しく感じてもらえる伸び代があると感じました。インドアのバレーボールにはレシーブやトス、スパイク、サーブと専門ポジションがあって、チームでプレーをするので背丈が低いか高いかでもポジションが変わってくる。でも、ビーチバレーボールはポジションとか関係なく、レシーブもトスもスパイクもサーブも全部やるので総合値が高くないとダメなんです。そういう意味でビーチバレーボールは難しい。でも、色々な役割ができておもしろい。勝つ術を自分たち2人で生み出せるのがおもしろいんです。

Thule Paramount Backpack 27Lの使い心地はいかがでしょうか

-とにかく収納が多くて素晴らしいです。収納のポケットの種類が多くて、日常に使うものが全部入る。僕のライフスタイルにとてもフィットしていますね。あとは服の邪魔をしないデザインも良いです。これは黒一色なんですが、素材で切り替えをしていて、それによって出る微妙な黒のコントラストが気に入っています。サイドポケットの片側は大きく2室の構造になっていて細かなものを入れられるのがとにかく便利。上蓋のフラップの外側にもポケットがあって、もちろん内側にもポケットが設置されている。なのに見た目のデザインはシャープ。僕はこんな多くのポケットの全てにモノが入っているのですが、素材も良いのでどんなに沢山モノを入れても形が崩れないんです。
国内外の遠征の際にはキャリーケースの「Carry On Spinner」が大活躍です。とにかくタイヤが滑らかで驚きました。思い荷物をぎっしり入れても滑りが良くて、しかも頑丈で運びやすいんです。 今後THULEにあったらいいなと思うバッグは、ビーチバレーボールが4つ入る大きさのものですね。
Paramountシリーズが気に入っているので、遠征用に使える大きな容量のモデルが登場したら欲しいです。

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今後の展望(プライベート、仕事共に)

-プロの道に進んでからはプライベートも仕事もビーチバレーボール一色なんです。以前よりも時間の余裕ができ、自分自身に向き合う時間も増えたので、競技にプラスに繋がるような生活と考え方をしていきたいです。トレーニング後のしっかりとしたケアやトレーニングのスケジューリングをしたり、プロとして競技生活を楽しめるよう充実したプライベートの時間を過ごしていくこと。あとは、筋肉量を上げるためにもっと体重を増やすこと。パリ五輪出場を目指し、とにかく上の先輩方とペアを組んで多くの大会で経験を積んでいきたいです。

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  • サングラス:Oakley
  • タブレット:Apple
  • シューズ:DESCENT
  • イヤホン:SONY
  • 香水:CAINZ
  • 帽子:OFFSHORE
  • 水筒:THERMOS
  • チューブ:THERABAND
  • 財布:TOMMY HILFIGER
  • 練習着:LUXPERIOR
  • タオル:LUXPERIOR
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